温泉旅館のスタッフが等身大の言葉で届けるローカルメディア『巡る滋賀』
- Project Information :
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びわ湖花街道 オウンドメディア『巡る滋賀』Webサイト・コンテンツ制作
- Date :
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Dec 2021
- Client :
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株式会社国華荘
プロジェクト概要
Outline
これまで以上に、地域に根ざした旅館をめざして。老舗の温泉旅館が営むオウンドメディアは、現地スタッフみずから企画・取材・執筆までを担う、地域の魅力再発見プロジェクト
滋賀県大津市にある温泉旅館「びわ湖花街道」。2019年秋に行った全館フルリニューアルプロジェクトをきっかけに、その後も長期伴走型で様々な課題解決をともに取り組んでいます。
▶地域文化を育む旅館へ。全館フルリニューアルから始まる長期伴走型プロジェクト
そのなかのひとつの取り組みとして、オウンドメディア『巡る滋賀』の立ち上げをサポート。「びわ湖花街道」のロイヤルカスタマーへのインタビューを軸としたリサーチと課題設定、Webサイト制作、メディア運営と記事制作サポートまで、一気通貫で担当しています。
「自分たちの等身大の言葉で滋賀の魅力を発信する」という運営方針を掲げ、花街道のスタッフ自らが本当におすすめしたいお気に入りスポットやお店等の取材を行い、記事を執筆。試行錯誤を重ねながらもひとつひとつ丁寧に綴られた記事を通して、あらためて運営側である私たちも滋賀の持つ魅力に気づかされているプロジェクトです。
プロジェクトの背景
Background
未だ残る新型コロナウイルスによる影響。地域としてこの難局を乗り越えるために、自分たちにできることは何か
世界中を巻き込んでいる新型コロナウイルス。生活スタイルが一変し、観光客も激減。宿泊業を営む「びわ湖花街道」にも、当然その影響は及びました。
旅館の生存戦略として何をすべきかという議論とともに、地域一帯となってこの難局を乗り越えるためにできることは何か、ということにも考えを巡らせました。行き着いた結論は、これまで培った滞在体験の強みと地域とのご縁を活かし、滋賀の魅力を一人でも多くの方にお伝えするチャレンジを行うこと。
いつかまた気持ちよく旅ができるその日に向けて、まずは滋賀に訪れていただくためのきっかけづくりに注力するという意思決定がなされました。
プロジェクトのディティール
Details
「心地よいひとときを巡る」というコンセプトをサイトでも体験いただくために
日本最大の湖「琵琶湖」を中央に抱え、豊かな自然と奥深い歴史や現代文化が調和する滋賀県。そこから生まれる「心地よいひととき」をサイトでも表現できればと、気持ちの良さを感じる景観写真をサイト内に多数使用しています。また、琵琶湖から吹く風をイメージしたイラストをあしらいとして入れていることもポイントです。
「『巡る滋賀』を眺めていたら、自然と行ってみたい場所に巡りあった。」という心地のよい閲覧体験を目指して情報設計や実装を行いました。
滋賀での「過ごし方」別でカテゴリーを設けるとともに、トップページ上でそれをシームレスに表示する動作を実装。
また、まだ明確に過ごし方をイメージできていないユーザーのために、「#ご当地グルメ」や「#発酵」などのキーワードに沿って見たいコンテンツを巡ることができるように設計しています。
プロジェクトの成果
Results
その場所ならではの出会いを楽しみたい。地域を深く知ることが、ゲストの滞在満足にもつながっていく
『巡る滋賀』はまだ始まって間もないメディアですが、およそ半年間で10本以上の記事をアップしています。
当初は発信した情報をきっかけに滋賀を訪れるお客様が一人でも増えることを期待して取り組みはじめましたが、宿泊に訪れたお客様との接客の際に少し踏み込んだローカル情報をお伝えできるようになったり、取材に訪れた地域事業者と新たな商品開発の協働に発展したりと、また別の形で地域の魅力発信につながる機運が生まれています。
「旅先では、その土地ならではのモノコトを楽しみたい」
ロイヤルカスタマーへのインタビューで、最も多く聴いたコメントです。
『巡る滋賀』がひとつのきっかけとなり、「びわ湖花街道」がこれまで以上に地域に根ざし、お客様に愛される旅館へと発展していけるよう、心から願っています。
プロジェクトのチーム
Team
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吉川 信彦
びわ湖花街道 企画課
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三瀬 眞介
びわ湖花街道 企画課
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藤本 淳弥
シニアマネージャー / ディレクター
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佐々木 明日華
ディレクター / フォトグラファー
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井上 みなみ
シニアデザイナー / フォトグラファー
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岩崎 達也
代表取締役 / 編集長
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岸本 敬子
デザイナー・イラストレーター / 准教授
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